教育活動上特記すべき事項

基本情報

氏名 水口 拓寿
氏名(カナ) ミナクチ タクジュ
氏名(英語) Minakuchi Takuju
所属 人文学部 日本・東アジア文化学科
職名 教授

開始年月

2019/09

終了年月

2020/03

教育活動上特記すべき事項

東京大学非常勤講師

概要

東京大学文学部:文化交流特殊講義Ⅱ「風水と儒教の「文化交流」:中国宋代から清代中期まで」

【授業の目標、概要】
風水という占術が、士大夫・士人・読書人などと称する中国の儒教知識人の間で、絶えることなく話題となり続けた。本授業では宋代から清代中期までを時代範囲とし、彼らが風水をめぐって発した言説を思想史学的に検討する。彼らは「正しい文化」の体現者という自己認識のもと、世俗で流行する風水に不信や警戒を表明する場合もあれば、むしろ風水に「正しい文化」の一翼たり得る素質を認め、肯定的な態度を示す場合もあった。そして後者の中には、自らの手で風水文献を執筆し、その理論を一層儒教親和的に改造しようとする者も現れたのである。これらは同一社会の内部で、強いて言えば「高文化と民俗文化の間に」生じた文化交流の足跡であると言え、本授業ではそうした観点から、中国思想史の一端を皆さんに理解してもらう。 

【授業のキーワード】
日本語:中国思想、風水、占い、術数、儒教、儒学、宋学、道学、朱子学、考証学、知識人 
英語:Chinese philosophy, feng-shui, geomancy, divination, mantic arts, Confucianism, literati

【授業計画】
1. 風水と儒教の「文化交流」に注目する意義
2. 後漢の『漢書』芸文志などが風水に認めた文化的地位:術数という概念の成立
3. 宋代以後の社会における風水信仰の隆盛
4. 儒教知識人が風水を肯定、或いは否定した言説(1):北宋の司馬光、程頤など
5. 儒教知識人が風水を肯定、或いは否定した言説(2):南宋の朱熹による中国地形論など
6. 儒教知識人が風水を肯定、或いは否定した言説(3):南宋の朱熹による帝陵立地論など
7. 儒教知識人が風水を肯定、或いは否定した言説(4):元の呉澄、明の丘濬など
8. 風水の理論を儒教的立場から改造する試み(1):南宋の蔡氏『発微論』に見る易学的思惟
9. 風水の理論を儒教的立場から改造する試み(2):南宋の蔡氏『発微論』に見る天人相関論
10. 風水の理論を儒教的立場から改造する試み(3):明の徐善継・徐善述『人子須知資孝地理心学統宗』などに見る天人相関論
11. 風水の理論を儒教的立場から改造する試み(4):明の『劉江東家蔵善本葬書』鄭謐註に見る気論
12. 風水の理論を儒教的立場から改造する試み(5):明の『劉江東家蔵善本葬書』鄭謐註に見る祖先論
13. 清の『四庫全書総目提要』が風水に認めた文化的地位(1):「易学の支流(支派)」たる術数の中で
14. 清の『四庫全書総目提要』が風水に認めた文化的地位(2):「小道ながら見るべきもの」たる術数の中で
15. 風水と儒教の「文化交流」はどのように決着したか

※以上の計画は、授業の進行状況などに応じて一部変更する場合がある。

【授業の方法】
講義形式による。